今回は本の紹介です。
本を読むと、どんな力が身につくのか知りたければ、この本をおすすめします。
おすすめする本「読書力」
本のタイトル・著者・出版社
読書力・齋藤孝・岩波書店
なぜ、この本をすすめるのか
本を読みたいと思っているが、本を読むことによって、何かいいことあるの?という方はこの本を読んでみてください。著者である齋藤先生が読書によって○○の力がつくという形で語ります。巻末には著者がすすめる文庫100選が掲載されています。
この本の概要
序章では、この本のタイトルである「読書力」について、読書力とは何か、なぜ読書力などということを言い出すことになったのかについて著者の思いのたけが述べられています。著者がいうには、「本を読んだというのは、まず要約が言えるということだ」とあります。
第1章「自分をつくる」では、読書が自己形成にとって強力な道であることが書かれています。あらゆるジャンルの本を読むことにより、思考停止せず、他者をどんどん受け入れていく柔らかさ。これが読書で培われていくとあります。また、言葉をたくさん知るためには、読書は最良の方法である。この答えはシンプルなようだがまっとうな答えだと著者はいいます。
第2章「自分を鍛える」では、読書をいったんスポーツとして捉えて、上達していくプロセスを指南してくれます。そのプロセスはステップ1から4まであるのですが、ステップ3では「線を引きながら読む」とあります。
本を自分のものにするという行為の中で共感できる文章があったらそこに線を引くことだと言います。因みに一つも線を引くところがなかったら、その本とは縁がなかったことになるそうです。
第3章「自分を広げる」では、コミュニケーション力の基礎としての読書の役割について書かれています。たとえば、読書力のある人とない人では、会話の質が変わってくるようです。はっきりと言えるのは会話に脈略があるかどうかの違いだそうです。
脈略のある話し方とは、相手の話の要点をつかみ、その要点を引き受けて自分の角度で切り返すこととあります。本を読むことで対話力はアップします。
著者は最後にこう締めくくっています。
この国はかつて読書好きであふれていた。読書文化の伝統はある。大人たちは確信を持って読書文化を復興する責があると思う。「読書力」というコンセプトが、読書文化復興の一助になればうれしい。
引用元:齋藤孝(2002年)『読書力』株式会社岩波書店(P.200)
心に残った著者のことば
私が設定する「読書力がある」ラインとは、
「文庫100冊・新書50冊を読んだ」というものだ。
引用元:齋藤孝(2002年)『読書力』株式会社岩波書店(P.8)
文庫100冊、新書50冊目指して頑張りましょう!
本を読んで終わりにするのではなく、本を読んで行動すれば「読書力」は上がります。
気になった方はこの本を手に取って読んでみてください。